<EC-CUBE入門>決済会社の選び方~検討・契約・導入~

ウェブモは「EC-CUBE」のインテグレートパートナーとしてECサイト構築を行っています。
そこで「よくあるご質問」を数回に分けて、ご紹介しています。今回は第3回目です。
※おもに3系をベースとして記述します。
第2回 図解で簡単!インストール方法を紹介
第1回 基本機能とメリット・デメリットを解説
以下のコラムでも決済についてふれています。
ネットショップ開業準備 「決済方法について調べてみる」
ネットショップ開業準備「決済代行サービス選定」

5/10、オーナーズストアにAmazon Payプラグインが公開され、EC-CUBE(イーシーキューブ)でも簡単に「Amazonアカウントでお支払い」を導入できるようになりました。

多様化する決済手段に、EC-CUBE3系対応のプラグインも追いつきつつあります。そこで今回は、EC-CUBEによる動作検証済みのものを中心に、決済サービスをみていきたいと思います。

最初から設定されている決済方法

EC-CUBEをインストールすると、既に4つの決済方法が設定されています。

  • 郵便振替
  • 現金書留
  • 銀行振込
  • 代金引換

まずはこの中から不要なものを削除し、必要な項目には手数料や利用条件、ロゴ画像を設定しましょう。特に代金引換の手数料や上限金額の設定を忘れるケースが多いため、最初に設定してしまいましょう。

多様化する決済方法

以前「決済方法について調べてみる」というコラムでもふれましたが、せっかく商品を気に入ってカートに入れても「希望の支払方法がなかったため、購入に至らない」ことがあります。

総務省「平成28年通信利用動向調査」の「インターネットで購入・取引する場合の決済方法の推移」をみると、クレジットカードが63.0%と最も高く、コンビニ決済、代金引換、銀行振込・郵便振替が続きます。また、ネットバンク、キャリア決済、電子マネーが著しく上昇している傾向がみられます。

総務省「平成28年通信利用動向調査」報告書(世帯編)

また後払い決済が注目を集め、仮想通貨による決済も始まっています。

クレジットカード、コンビニ支払い、代引きの三大決済をベースに、商材と客層にあった決済方法を検討し、できるだけ多くの選択肢を用意できることが理想です。

何を基準に選ぶべき?

【必須】個人契約か法人契約か

例えば同じGMOグループでも、ペイメントゲイトウェイに個人で申し込もうとすると、イプシロンの個人契約専用プランを勧められます。
比較を始める前に、まず契約する形態を明確にしましょう。

【必須】BtoBかBtoCか

例えば掛け売り(後払い)にともなう請求業務や代金回収など、BtoBとBtoCでは、決済ツールに求められる機能が異なります。以前は、BtoC型サービスを無理に応用するケースも見られましたが、最近はBtoBに特化したサービスも普及しました。最短2営業日で入金されるサービスもあり、キャッシュフローの改善が図れるケースもあります。
BtoBとBtoC、取引相手にあったサービスを選びましょう。

EC-CUBE3系用のプラグインがあるか否か

プラグインが用意されていて、EC-CUBE側で動作検証済であれば、初心者でも安心して手軽に導入できる傾向にあります。
希望する決済サービス・プランに、EC-CUBEモジュールが用意されているか、またそのモジュールに希望する機能が搭載されているか、事前に確認しましょう。2系のプラグインは、3系に利用できないので注意が必要です。

また、プラグインに実装されていない機能でも、決済会社の管理画面などで対応している場合があります。もしどうしても使いたいサービス・プランのプラグインに実装されていない機能がある場合は、直接決済会社に確認してみましょう。(自分のスキルで対応できるか、しっかり確認するようにしましょう。)

決済サービス機能の比較「EC-CUBEモジュールの搭載機能で比較する」

初期費用とランニングコスト

決済代行サービスを導入すると、主に3つの費用がかかります。単純に安くみえるものは、使い勝手が悪く、運用するための人件費がかさんでしまうケースもあります。
決済サービスはテスト環境を用意しているところが多いので、まずは実際の現場担当者が使ってみて運用しやすいかどうかを判断したうえで、月々の売上金額や件数を予想し、一番適しているものを選びましょう。決済代行会社ごとに入金サイクルが異なるので、キャッシュフローを重視したい場合は、入金サイクルもあわせて考慮するとよいでしょう。

  • 初期費用
    導入する際、最初にかかる費用です。
    現在、EC-CUBE側でプラグインが動作検証済のサービスは、無料のものが多い傾向にあります。
    ただし、プランや決済方法によるものや、プラグイン自体が有料のものもあるので確認しましょう。
  • 月額料金(固定費)
    売上金額・利用件数に関わらず、毎月かかる費用です。
    無料のものや安い価格帯のサービス・プランは次項の手数料が高く、月額料金が高いものは次項の手数料が低い傾向にあります。
    月々の売上金額・件数を予測し、バランスをみる必要があります。
  • 手数料
    決済額に応じて発生する決済手数料、決済件数1件ごとにかかるトランザクションフィー、キャンセルなど決済処理を取り消す際に生じる手数料などがあります。
    クレジットカード決済より、コンビニ決済などその他の手数料のほうが高い傾向にあります。

決済サービス機能の比較「契約内容で比較する」

なお上の表でみて分かるように、サイト上で確認できる条件には限りがあります。悩んだらまずは、カード・コンビニ・Pay-Easy・電子マネー・Paypal・代引き・キャリア決済・楽天ペイ・後払いと決済手段が多く、EC-CUBE3系のモジュールも充実しているEC-CUBEペイメント(公式:GMOペイメントゲートウェイ・PGマルチペイメントサービス)に見積りをとるところから始めましょう。

EC-CUBE「EC-CUBEペイメント」

ただし前述のとおり、個人の場合はイプシロンの個人契約専用プランを勧められます。イプシロンにも「EC-CUBE専用プラン」として、初期費用・月額費用無料で導入しやすい「スタンダードプラン」と、カード・コンビニ・代引き・ネット銀行決済がセットになった「手数料お得プラン」がありますので、個人の場合は最初からイプシロンに問い合わせるとよいでしょう。

EC-CUBE「イプシロン」

また例えば、既にヤマトファイナンシャルを利用している場合、クロネコヤマトのカード・後払い一体型決済サービスを利用するといった選び方もあります。こちらも初期・月額・トランザクション費用無料で、ミニマムチャージや契約年数のしばりがありません。クレジットカード・コンビニ後払い・代金引換が一括5日後入金なので、開店直後のキャッシュフローの味方となる可能性もあります。

オープンまでの期間

意外と見落としがちな条件が、審査を申し込んでから利用開始できるまでの日数です。申し込む内容にも異なりますが、最短1営業日を謳うものから、約1ヶ月かかるものまでさまざまです。

あくまで審査にかかる期間なので、もしサイトの内容に問題があり、修正が必要であれば、もっとかかる場合もあります。また利用可能になった後、EC-CUBEにその支払い方法を組み込む日数もみておかなければなりません。

本来、重視すべきではありませんが、どうしても1日でも早くオープンしなければならない理由がある場合は、導入スピードで選ぶのもひとつの方法です。例えばイプシロンのカード決済なら、最短1営業日に対応しています。

【将来設計】プラン変更・サービス追加

今回ご紹介したように、どの決済代行会社のどのサービス・プランを導入するべきかは「何を重視し、どのような運用をするのか」その店舗ごとに異なります。

しかし間違いなく考えておきたいのは、将来的な展望です。

例えば「最初はクレジットカード決済だけを導入する」場合、その条件だけを見て決めてしまったのでは、将来的に決済方法を追加しようとした時に、条件が悪くなってしまうなどの問題が生じる可能性もあります。
追加しようとした決済方法がない場合、決済サービスを乗り換えることで対応することも可能ですが、その場合は管理画面が変わったり、基幹システムや物流などとの連携方法が変わるなど、現場の混乱が生じる可能性もあります。

今後、決済手段はますます多様化する可能性があります。すべてに対応しようとして振り回されるのも問題ですが、商材や客層をしっかり見極め、少なくとも近い将来、導入する可能性があるものについて「プラン変更で対応可能か」「サービス追加で対応できないか」確認しておきましょう。

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