ネットショップの構築・運営には、日々の運営に携わる現場担当者だけでなく、運営管理者や商品開発・仕入担当者、デザイナーやプログラマー、マーケティング・広報担当者など、さまざまなメンバーが携わり、それぞれに作業を行います。社内だけでなく、外注の方がメンバーに加わることもあるでしょう。
このような状況においては、チーム全体で、運営の目標や施策に対するしっかりした共通認識を持ち、それぞれが作業することによって生じるズレを最小限に抑える必要があります。そこで指針となるツールのひとつが「カスタマージャーニーマップ」です。
カスタマージャーニーとは、お客様(カスタマー)がショップの存在を知るきっかけから、最終的に購買へ至るまで、もしくは顧客化するまでの過程を、ひとつの旅(ジャーニー)に見立てたものです。それを時系列ごとにマッピングし、だれが見ても理解しやすいよう一覧化したものを「カスタマージャーニーマップ」と呼んでいます。
カスタマージャーニーマップを作る際は、ワークショップとしてよく利用される、ホワイトボードや模造紙などに、各自が書き込んだポストイットを添付していく手法がよいでしょう。訂正しやすいため気軽に意見が出しやすく、積極的に参加してもらえるメリットがあります。
では、「お菓子(ギフト)」を主要商材としているショップを例に、作り方をみてみましょう。
カスタマージャーニーマップは、ショップに関わるチーム全員で同じ認識をもつことで、方向性や施策がぶれず、店舗運営を行うことができるツールです。フェーズごとに、ペルソナの立場に立ってみることで、何が必要か、何をすべきか、優先順位なども見えてきます。また企画やデザイン・制作など外注する場合は、イメージを伝えやすく、無駄なくスムーズに進行することができるでしょう。一人で作業する場合においても、方向性を見失うことなく施策をたてることができるので有効だと思います。
ただし現実を無視し、作成者の思い込みや思い入れだけで作成してしまうと意味を成しません。例えば、ペルソナは店舗が思い描く「理想像」ではありません。実際にその商品を必要とする人物像であるべきでしょう。また、すでに顧客化している人物像がすべてではなく、タッチポイントがないために来店していない潜在的な顧客も考慮すべきです。お客様がたどるプロセス(道筋)がひとつではないことにも考慮が必要でしょう。
カスタマージャーニーマップを制作する際は、思い入れを捨て、顧客の視点に立つことを心がけましょう。ショップ運営に携わるメンバーだけでなく、客観的に数字や意見を出してもらえるアナリスト、冷静に顧客の立場になって考えてもらえる第三者などの力を借りるのもよいでしょう。時代や環境、チーム構成に変化があったときは、マップの見直し・認識の統一を図り直すことも重要です。
最高のものを作り込むというよりは、さまざまな立場の意見や、実際のデータを反映しながら、適宜見直しを行い、それをもとに共通認識を更新し続けるツールととらえるとよいでしょう。
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