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BASEとSTORESの越境EC、対応国数だけでは分からない違い

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BASEとSTORESの越境EC - 検索トレンドやECデータから需要の変化を調べる分析イメージ

海外販売の発表に「100か国以上」「228の国と地域」といった数字が並ぶと、対応範囲の広さに目が向きます。ただ、BASEとSTORESの越境ECに関する2026年7月の発表を並べると、本当に見たいのは国数ではありません。「販売できる状態になった」「実際に購入された」「続けたいと思えた」を分けて読むと、自店にとっての意味がはっきりします。

BASEとSTORESの越境EC、発表された数字の意味は違う

BASEが2026年7月28日に発表した内容では、「かんたん海外販売」を介して海外から購入されたショップが同年7月までに累計5,000ショップを超えました。この機能は1月にエントリー制で始まり、3月にはBASEを利用するショップの標準機能になっています。ショップは商品を国内の指定倉庫へ送り、その先の海外配送や通関手続きなどをサービス側へ任せられる仕組みです。

一方、STORESが2026年7月7日に始めた「海外販売連携」は、WorldShopping BIZとの連携により228の国と地域への販売を可能にするものです。こちらもショップから指定倉庫までの国内発送を起点にできますが、利用には申し込みとトークンの設定が要ります。提携によりWorldShopping BIZの初期費用と月額費用は無料になるものの、STORES自体の利用料金は別です。

つまり、5,000ショップは購入が起きた店舗数、228の国と地域は販売できる範囲です。どちらも大きな数字ですが、同じ物差しでは比べられません。

海外販売のニュースは3段階に分けて見てみましょう

新しい越境EC機能が自店に役立つか考えるときは、発表の数字がどの段階を示しているかを先に分けると読み違えにくくなります。

段階確かめたいこと今回の発表で分かること
販売の入口海外の購入者が注文できる状態かBASEは標準機能、STORESは申し込みと連携設定で入口を用意できる
購入の発生実際に海外から注文されたかBASEは累計5,000ショップで購入を確認。STORESの発表には、連携後に購入された店舗数の記載はない
継続性再購入や採算につながったかどちらの発表だけでも、ショップごとの継続購入や利益までは判断できない

「海外販売に対応した」という一文だけでは、入口ができたのか、すでに注文が動いたのかが分かりません。この3段階を混ぜないだけで、ニュースの見え方はかなり変わります。

BASEの5,000ショップは、全店舗の成功率ではない

BASEの発表で興味深いのは、海外から購入されたショップへの調査で、半数を超える回答者が「特に何もしていない」または「気づいたら売れていた」と答えた点です。これまでショップ側が気づけなかった海外需要を、購入代行型の機能が拾った可能性はあります。

ただし、この調査の対象はすでに海外購入があったショップです。BASEを使えば半数の店舗で自然に売れる、という意味ではありません。継続的な海外販売を望む回答が97.3%だったことも、継続購入や利益の実績とは分けて受け止める必要があります。

購入された商品の上位3カテゴリーは、ファッション、エンタメ・ホビー、ハンドメイドで全体の75.0%を占めました。海外販売の入口が広がっても、反応は商品分野によって偏るかもしれません。ここは「誰でも売れる」と読むより、自店の商品にすでに国境を越える関心があるかを確かめる材料として読む方が現実的です。

変わり始めたのは、海外発送より需要の見つけ方

今回の2件で注目したいのは、対応国数の多さより、ショップが国内倉庫へ発送した後を外部サービスへ渡せる点です。少なくともBASEとSTORESでは、越境ECの最初の壁が「国際配送の仕組みを自前でつくること」から、「自店の商品を海外の買い手に見つけてもらえるか確かめること」へ移り始めているように見えます。

もっとも、入口のつくり方は同じではありません。BASEでは販売可否を商品と国ごとに判定し、条件に合えば海外向けカートを表示します。STORESでは申し込みと連携設定を経て利用します。「機能がある」と「いま自店で有効になっている」は別なので、ここも一緒にしない方がよいでしょう。

自店で見るなら、国数より現在地を確かめる

すでに海外から商品について反応があるショップなら、今回の仕組みは発送や問い合わせ対応の負担を抑えながら、実際の購入まで進むか試すきっかけになります。まだ反応をつかめていないショップでは、100か国以上や228の国と地域という数字だけで需要を見込むのは早いでしょう。

まずは、自店が販売の入口、購入の発生、継続性のどこにいるのかを分けてみましょう。BASEの発表は入口だけでなく購入発生の事例まで示し、STORESの発表は新しい入口の選択肢を示しました。この違いが分かれば、派手な数字に引っ張られず、次に確かめたいことを選べます。

本記事は記事内で取り上げる各サービスの提供会社が提供または認定するものではありません。

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