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楽天市場のAIコンシェルジュと「探す」、二つの商品探索を混ぜない

  • EC
楽天市場のAIコンシェルジュ - ECモールの新機能を確認し、手順へ反映して安全に運用する流れの線画

楽天市場のAIコンシェルジュと、楽天市場アプリ「探す」で提供されたディスカバリーレコメンデーションは、同じAI機能ではありません。2026年6月の楽天スーパーSALEでは、買い手が条件を言葉にする入口と、眺めながら気になる商品に出会う入口が別々に試されました。

この二つを混ぜると、「コンシェルジュが商品ページの画像や動画を読んで回答する」といった、公式発表にない仕組みまで補ってしまいます。まず機能の境界をはっきりさせましょう。

楽天市場のAIコンシェルジュによる相談とアプリ探すによる発見を左右に分けた商品探索図
AIコンシェルジュの「相談」と、アプリ「探す」の「発見」は別の入口(楽天グループの2026年6月2日付発表をもとに作成)

楽天市場のAIコンシェルジュは会話、「探す」は発見

楽天グループの2026年6月2日付発表では、次の二つが別項目で紹介されています。

機能買い手の入口公式発表で示された内容
AIコンシェルジュテキスト・音声で希望を伝える欲しいものや予算を聞き、商品探しを支援。SALEの活用方法やショップ買いまわりも相談できる
ディスカバリーレコメンデーションアプリ「探す」を眺める興味・関心に合わせ、画像、動画、商品ページ情報を使って商品との出会いを支援

会話の回答にどの情報が使われたかと、「探す」の推薦にどの情報が使われたかは同じ説明ではありません。商品ページ情報、画像、動画の利用が明記されているのは後者です。両者が裏側で同じ推薦モデルやデータを共有するかも、発表からは判断できません。

二つを同時に試したこと自体が面白い

買い物には、欲しい条件を説明できるときと、まだ商品名も条件も固まっていないときがあります。贈り物を予算から相談したい人は前者に近く、見たことのないコスメや雑貨を眺めたい人は後者に近いでしょう。これは商品の優劣ではなく、買い手の頭の中にある情報量の違いです。

楽天市場が一つのSALEで両方を試した点からは、従来の検索窓だけでは拾いにくい二つの場面を見ている、と読めます。検索語をうまく作れない人を会話で助ける一方、そもそも探す言葉がない人には画像や動画から入口を作る。今回の発表で価値があるのは、AIという名前より、この二方向です。

ただし、どちらが売上や回遊をどれだけ増やしたかは発表されていません。相談向きの商品、発見向きの商品という分類も、楽天が定めた参加条件ではなく、売り場を考えるための私見です。

出店者は「AI向けの一つの正解」を作らなくていい

会話から探されやすくするために説明文を増やせば、「探す」の推薦にも効くとは限りません。逆に、縦型動画を用意すればコンシェルジュの回答へ使われるとも言えません。発表されていない共通ルールを予想して、全商品を一斉に直すのは順番が逆です。

自店で考えるなら、条件比較が多い商品と、見た目や使い方を見て初めて欲しくなる商品を分けるところからで十分です。前者は買い手から実際に出る予算・用途の質問を整理する。後者は画像や動画で何が伝わるかを見る。ただし、特定の記載や素材が推薦順位を上げるという話にはしません。

次の発表では、機能ごとの結果を見たい

今回のAIコンシェルジュはSALE特設ページで提供されたもので、常設化や次回実施はこの発表だけでは決まりません。ディスカバリーレコメンデーションについても、対象や提供期間を固定機能のように扱わない方が安全です。

次に確認したいのは、二つが再び提供されるか、利用できる買い手や商品がどう決まるか、そして機能別の利用結果が示されるかです。楽天市場のAIコンシェルジュの記事を、画像や商品ページ改善の一般論へ寄せるより、「相談」と「発見」を同時に試したSALEとして覚えておく。その方が、次の更新を正しく比較できます。本記事は記事内で取り上げる各サービスの提供会社が提供または認定するものではありません。

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