【事例付】お寺・神社のホームページ作成8つのポイントと必要ページ

檀家や氏子が年々減少し、お寺や神社の維持が困難な時代になっているといわれています。そんな中、より多くの情報発信するツールとしてホームページを立ち上げるお寺・神社がじわじわと増えています。
そこで、今回はお寺や神社がホームページをもった方が良いといわれる背景とメリット・デメリット、さらには制作する時におさえたいポイントなどをご紹介いたします。

目次

はじめに

日本人にとって、身近な存在であるお寺や神社。
お宮参りから七五三、さらには神前式など、人生の節目で訪れることが多い場所のひとつです。近年、そんなお寺や神社がホームページで積極的に情報発信を行い、訪問者を集めています。

なぜ増加しているのか?

お寺や神社がホームページをもつのが意外に感じる方もいるかもしれません。しかし、情報を得る手段としてインターネットを活用するユーザー層が増えている現代において、境内や近所などに貼ったポスターでイベントの告知を行ってもなかなか人は集まりません。
また、各お寺・神社のもつ歴史的背景や素晴らしい見所の数々も、そもそもその存在自体が知られていないために訪問者数を伸ばすことが難しいという現状もあります。
となると、今後ますますカギとなるのが「ホームページ」となっていきます。ホームページを開設してこれまで届かなかった人へ情報が届くようにすることで、訪問客の増加につながる努力を行うお寺・神社は今後も増えていくことでしょう。

「御朱印女子」「願掛け」「海外観光客」の増加。ますますホームページがカギに

また、地方の小さなお寺・神社がSNSやホームページで積極的に情報発信したことで、大きく訪問者数を伸ばしているケースも見られます。
これはどういったことが起こっているかというと、たとえば、日本各地の「金運が上がる神社」巡りをしている人々や、ここ数年のブーム「御朱印」を求めて日本各地のお寺・神社を訪れる「御朱印女子」と呼ばれる人々にうまく情報が届いたことが考えられます。
さらには日本の伝統文化を求める「海外観光客」は、インターネットで調べて行先を決定してやってくるため、ホームページの必要性はますます高まることが予想されます。

お寺・神社がホームページをもつメリット・デメリット

ホームページを開設・運営する前に、まずはどのようなメリット・デメリットがあるかをきちんと確認し、納得の上で始めたいものです。
ここでは主なメリットとデメリットをご紹介します。

メリット①インターネットを通じて広く周知できる

ホームページがあることで、お寺や神社の情報を発信することができます。いわば、「24時間365日稼働する広報担当」のようなものです。来場可能時間やアクセス方法、拝観料などの基本情報のほか、そのお寺・神社がもつ歴史的背景や季節ごとの行事やイベントなども掲載することで、幅広い情報発信が可能となります。

メリット②業務の効率化が図れる

ホームページにお寺や神社の基本情報をわかりやすく公開することで、訪問者からの電話やメールでの問い合わせ数を減らすことができます。今までお寺や神社で働く人が直接応対していたお寺や神社も、これによって業務の効率化が図れるようになります。

メリット③シニア層以外の幅広い層に認知度を上げることができる

ホームページを公開することで、より幅広い層に認知度を上げることができます。特にパソコンやスマートフォンを駆使して調べることが定着している若者層には、ホームページがあるとないとでは認知度も大きく変わってきます。
歴史や地理、寺社仏閣巡りなどに興味がある層に対し、お寺や神社の知られざる魅力や見所を知ってもらうことで、足を運んでもらうきっかけにもなります。

メリット④海外からの訪日客(インバウンド)にも対応

ホームページを開設する際、英語サイトも同時に作ることで日本に興味関心をもつ海外旅行者の訪問が期待できます。実際、「伊勢神宮」や「三輪神社」などは、英語サイトも公開して世界中に発信しています。

【参考①伊勢神宮 英語サイト】
https://www.isejingu.or.jp/en/
【参考②三輪神社 英語サイト】
https://en.miwajinja.com/

メリット⑤インターネットを通じて授与品販売ができる

ホームページを開設しているお寺や神社の多くが、授与品(お守り、御朱印、護符、絵馬、神札など)の詳細を公開しています。なかにはお守りなどをオンライン授与しているところもあるため、遠方で訪問することが難しい人も手に入れやすくなっています。
「白崎八幡宮」では、お守りのほか、パワーストーンや開運ブレスレット、さらにはネット祈願も申し込める「インターネット授与所」を開設しているほか、「播州清水寺」では、可愛らしいデザインのお守りがオンライン授与されています。

【参考①白崎八幡宮 インターネット授与所】
https://www.omamori.world/
【参考②播州清水寺 オンライン授与所】
https://kiyomizudera.base.shop/

メリット⑥檀家、氏子、崇敬会会員などのご案内ができる

本記事冒頭でもご紹介しましたが、近年日本中のお寺や神社が檀家や氏子の減少に悩み、なかなか修繕費用が集まらずに永続的な運営が危ぶまれるケースも起きています。歴史的にも有名なお寺・神社であっても、数年おきに発生する修繕費に頭を悩ませているようです。
そこで、ホームページのわかりやすい箇所に「支援のお願い」「檀家・氏子のお願い」「崇敬奉賛会員のお願い」などを掲載し、新規申し込みがしやすくすることが可能です。
実際、「神田明神」では崇敬会の新規会員を募るページで入会者だけが得られる各種特典を掲載しているほか、「明治神宮」では崇敬会ページ上で入会の際にクレジットカード決済もでき、賛同者が手軽に手続きできる仕様にしている点も大きなポイントです。

【参考①神田明神 崇敬会募集】
https://www.kandamyoujin.or.jp/sukei/
【参考②明治神宮 崇敬会募集】
https://meijijingusukeikai.or.jp/contact.html

6つのメリットはおわかりいただけたでしょうか?
次はデメリットについてです。

デメリット①ホームページ制作費用がかかる

お寺や神社にとって、ホームページは広報担当であったり看板そのものであったりとメリットは多いですが、かといって無料ではありません。自院・自社内にホームページが制作できる事務員さんがいる場合は可能かもしれませんが、それでも通常の業務以外に制作までお願いするのは難しいものです。
さらに、「お寺や神社向け」のホームページ作りにある程度の知識がない人が作ると、思ったようなホームページに仕上がらないこともよくあります。多くの場合は制作会社に依頼することとなるため、制作費用がかかる点は念頭に置く必要があります。

デメリット②維持・管理のコストがかかる

「ホームページは制作して終わり」ではありません。制作・公開後も随時情報の更新を行う必要が出てきます。また、同時並行でホームページの訪問者がいつも快適に閲覧できるように維持管理していくための費用もかかります。ホームページを開設する際は、こうした費用なども予算に入れておく必要があります。

以上、2つのデメリットをご紹介しました。
メリット・デメリットともにしっかりと検討した上で、ホームページの制作を進めるかを決めていただければと思います。

【訪問者を集めるお寺・神社はココが違う】ホームページ制作8つのポイント

メリット・デメリットを把握した上で、「やはり作ろう!」ということになったら、次に気になるのがどんなホームページにしたいかではないでしょうか。
特に多くの訪問者を集めることに成功しているお寺・神社のホームページにはどんな特徴があるのかを知っておくことに越したことはありません。
ここからは、お寺・神社のホームページを制作する上でおさえるべきポイントを8つ解説していきます。

ポイント①イメージに合うデザインで「ファーストビュー」を印象的に

お寺・神社のホームページを制作する上で、絶対に外せないのが「イメージの一致」。
実際のお寺・神社のもつイメージとホームページの全体的なデザインがチグハグでは、せっかくの看板効果も減少してしまいます。お寺・神社の場合は「格式」「伝統」「歴史」「宗派」などをきちんと踏まえた上で、どのようなイメージを出していきたいかを明確にすることが重要となります。
また、ホームページを検索した際に表示されるファーストビュー(※最初に出てくるホームページ上のエリアのことで、スクロールしない状態で見られる範囲を指します。)はもっとも重要な情報となります。自院・自社内のシンボル的建物や境内などの写真や動画を配置し、検索者が一目見て「〇〇神社だ」とわかるようにしましょう。

ポイント②文章だけでなく視覚でお寺・神社の魅力を伝える

お寺・神社のホームページには、「厳かで厳粛な雰囲気」「時間が止まったかのような静寂さ」「四季折々の庭園や境内の美しさ」などがよく似合います。また、お寺・神社を検索するユーザーもそうしたものを求めていることが多い傾向にあります。
そこで、さまざまな画像や動画(手水、本殿、室内の装飾、祈祷の様子など)を入れ、ホームページを見た人が思わず訪れたくなるような魅力的なページにすることが大切です。

ポイント③お寺・神社のもつ「特別な情報」は特に強調する

お寺・神社によっては、「日本で初めて〇〇が起こった場所」「歴史上の偉人との深いゆかり」など、特筆すべき固有の歴史や史実をもつところもあります。そうした特別な情報は他のお寺・神社との差別化を図るのにベストです。ホームページ内でもわかりやすく掲載して、訪問者の興味関心を惹きつけましょう。

ポイント④アクセスはわかりやすく

お寺・神社のホームページに掲載する基本情報(住所、アクセス、境内情報、訪問可能な時間帯など)は、老若男女誰が見てもわかりやすく表示することが重要です。
メリットを紹介する箇所でもお伝えしていますが、この基本情報がすぐにわかるような仕様にすることで、検索者だけでなくお寺・神社側にとってもWin-Winとなります。
特にお寺・神社までのアクセス方法は重要な情報のひとつです。
たとえば、複数の経路があるなら「バスを使った経路」「電車を使った経路」「高速道路を使った経路」など、各経路の詳細を掲載することで検索者が自分に最適なアクセス方法が見つけやすくなります。
また、車で来る訪問者のためにも「駐車場の有無」「駐車可能台数」「(費用がかかる場合は)駐車料金」なども掲載すると良いです。

ポイント⑤目玉となる恒例行事(イベント祭典など)は積極的に発信

各お寺・神社が継承している恒例行事の中には地元でも有名な行事があり、それが地域における風物詩となっているケースもあります。(例:浅草寺の「ほおずき市」は夏の風物詩として全国的に有名)
ホームページでは、そうした恒例行事に関する由来や内容、さらに境内で行うイベントなども積極的に発信していくことで、より多くの訪問者数を集めることが可能となります。

ポイント⑥オリジナルお守りやオリジナル御朱印をご利益とともにわかりやすく掲載

お寺・神社のオリジナルお守りや御朱印を目当てに日本各地を巡るブームは大人気です。そこでしか手に入れることができない貴重な御朱印や凝ったデザインの御朱印帳、オリジナルお守りをご利益の解説付きで紹介することで、こうした人々の目にも留まりやすくなります。

ポイント⑦TVや雑誌などの実績掲載はアピール力抜群

TV番組やドラマ、映画などのロケ、雑誌の特集取材など、さまざまなメディアによる露出実績があれば、ホームページに掲載するのがおすすめです。
過去にはドラマのヒロインが立ち寄り、「日本一のおしゃれな神社」として一躍有名になったことで訪問者が激増した赤城神社のケースもあります。TVで観た場所に一度行ってみたいと思う層は意外と多く、それがきっかけとなって初めて訪れる訪問者も見込めるでしょう。

【参考①東京ロケたび『遠山桜が立ち寄ったオシャレな神社』】
https://www.locationbox.metro.tokyo.lg.jp/location/list/detail.html?pdid=267

ポイント⑧スマホ最適化をする

今や多くの人々がパソコンよりもスマホでインターネットを使うため、スマホからでも快適にホームページを閲覧できるようにしておくことは必須といえます。
というのも、パソコンで閲覧することを想定して制作されたままでは、いざスマホで見ると文字が小さく見えづらかったり、画像が大きすぎたり、クリックボタンが小さくて操作が難しかったりするためです。
そこで、こうした見え方や操作の利便性を上げる「スマホ最適化(スマホ対応、モバイル対応とも呼ばれる)」が主流となっています。検索者がどのデバイスを使っていても快適にホームページを見ることができるようにしておきましょう。

お寺・神社のホームページに必要なコンテンツ

次は、お寺・神社のホームページを制作する時に盛り込みたいコンテンツをご紹介します。以下でご紹介する9つのコンテンツは、もちろん全て掲載しても良いですが、必ずしも掲載する必要はありません。
各お寺・神社の特色や伝えたいことを厳選した上で、必要なコンテンツを用意するようにしてください。

―コンテンツ項目―

お寺・神社について
境内案内
神事・行事・祭典案内
御祈祷
授与品紹介
交通アクセス
檀家、氏子、崇敬会会員のお願い
お問合せ
よくある質問
その他

1.お寺・神社について

主に自院や自社の概要、歴史的背景、祀っている祭神や仏像、ご利益や特色などを紹介するページで、「ご案内」「〇〇神社について」「〇〇神社とは」「御由緒」などの名称で掲載されることが多いです。多くの訪問者がはじめにチェックするページなので、アピールできる要素をしっかり入れていきたいところです。

2.境内案内

境内案内は画像付きで掲載するのが一般的です。写真で本堂、五重塔、社務所、手水、鐘楼、ご神木などを掲載するのが主流です。そのほか、季節ごとに変化する景観の美しさを写真とともに紹介したり、初めての訪問者のための見所ルートを紹介したりするのもおすすめです。

3.神事・行事・祭典案内

お寺や神社では年間を通じて多くの行事などが行われています。それらに関する案内と詳細を掲載することで検索者が訪問するきっかけになることも多く、アピール力があります。また、近年では「和」に関する関心をもつ人も多く、心身ともにリラックスできる写経会や座禅会なども人気があります。

4.御祈祷

「神前結婚式」「法事」「葬式」のほか、「厄払い」「安産祈願」「初宮詣」「七五三」などの各種祈祷などの詳細を掲載します。

5.授与品紹介

お寺や神社訪問のきっかけとなるお守りや御朱印などの情報は必須です。見やすい写真画像と説明、ご利益の種類などを掲載します。授与品に力を入れているなら、積極的に充実させたいページです。

6.交通アクセス

お寺・神社までの交通アクセスは、すべての訪問者にとって非常に重要な情報です。スムーズに行けるように、Googleマップだけでなく複数の交通経路案内をわかりやすく掲載するのがおすすめです。

7.檀家、氏子、崇敬会会員のお願い

檀家、氏子、崇敬会会員募集の詳細や意義、特典などについて掲載します。さらにページ内に申し込みフォームも設置することで、より広い範囲で檀家、氏子、崇敬会会員を募ることも可能になります。

8.お問合せ

お寺・神社の訪問や各種サービスの利用を検討中の方向けに、メールで問い合わせができる「お問合せフォーム」を設置し、質問などに適切に対応することで、信頼度を高めることができます。また、お問合せフォームを通じて多く集まる質問内容は、そのまま自院・自社のホームページの改善ポイントにもなり得ます。こうした「生の声」もうまく改善につなげることで、施設内やホームページをより充実させることも可能です。

9.よくある質問

よく聞かれる問い合わせ内容を、あらかじめ「よくある質問」として掲載しておくことで、これから行こうと考えている訪問者も電話で問い合わせすることなく安心して行くことができます。

10.その他

職員やパートなどの採用情報をホームページで公開することで、より広いエリアからの応募が期待でききます。なかには、巫女さんの採用を行っている神社や神職資格がなくても応募可能なケースまで、さまざまなお知らせが掲載されていることもあります。
また、いくつかの神社などと「兼務」している場合は、兼務神社を紹介しているところもあります。

【参考】ホームページが「秀逸」なお寺・神社をご紹介

最後に、弊社担当者が選んだ「ホームページがすばらしいお寺・神社」をご紹介します。これからホームページ制作を行うにあたり、ぜひ参考にしてください。

1.ファーストビューが優れている事例

「住吉大社」(大阪)
ホームページをクリックすると、境内に植えられているご神木に差し込む光の映像が住吉大社の厳かな雰囲気を醸し出し、その後のドローン撮影による上空からの眺めは圧巻。神事の様子や参拝者なども映し出され、思わず見入ってしまうファーストビューとなっています。

(引用:住吉大社

2.キャッチコピーと歴史が上手にリンクされている事例

「橿原神宮」(奈良) ホームページをクリックすると最初に目に入る「ようこそ、日本の始まりへ。」のキャッチコピーは、まさに日本書紀で「日本建国の地」と記されている史実とぴったり。非常に印象的なホームページとなっています。

(引用:橿原神宮

3.他に類を見ないデザインで差別化に成功している事例

晴明神社(大阪)
映画「陰陽師安倍晴明」で一躍脚光を浴びた晴明公を祀る神社だけあり、ホームページも斬新なブラックで統一され、神秘的な雰囲気を醸し出しています。お寺・神社になかなか見られないデザインで、記憶に残るホームページと言えます。

(引用:晴明神社

まとめ

今回は、お寺や神社がホームページを開設した方が良いといわれる背景とともに、ホームページ制作にあたっておさえるべき8つのポイントとコンテンツなどをご紹介しました。

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