集客したいのは量より質のいいお客様

前回のコラム「WEBサイトリニューアル、お問合せ10倍にした方法とは?」では「情報を絞り込む有用性」についてふれました。
続いて今回は「ターゲットを絞り込む有用性」についてふれてみたいと思います。

WEBサイトを運営する目的のひとつに、たくさんの人を「新たに集客する」ことが挙げられます。
アクセス数を増やすため、SEO対策をしている、広告費用をかけている、という方も多いでしょう。

ウェブモにご相談いただくお客様をヒアリングしていても

  • 一生懸命、ブログやSNSを投稿しています
  • チラシを配ったり、タウン誌に広告を掲載しています
  • リスティング広告をかけ続けています

と、既に頑張っている方が増えているように思います。

でも、今、一生懸命集客している人は、お客様になりうる人でしょうか?

「誰に」伝えたいですか?

先に掲げた方法は、アクセス数を伸ばすという意味で、集客方法としてはどれも間違っていません。
しかし「誰に」アプローチしたいのか意識していないと、「閲覧者を増やす」ことはできても、「顧客を増やす」という本来の目的が果たせません。

例えば

  • ブログは「誰に」向けて書いていますか?
    友人が喜んでくれるような、担当者の日常的な出来事を綴ってはいませんか?
    こだわりの押し売りや、専門用語の並ぶ難解な記事になっていませんか?
    「お客様が」読みたい、買いたい、使ってみたいと思う内容ですか?
  • チラシ・タウン誌は「誰に」配布していますか?
    チラシ向きの商材・サービス・ビジネスですか?
    配布しているエリアは、顧客層にマッチしていますか?
    新聞をあまり読まない世代をターゲットにしているのに、新聞折込チラシにこだわったりしていませんか?
  • リスティング広告は「誰に」配信していますか?
    リスティング広告で集客できる商材・サービス・ビジネスですか?
    配信しているエリアは顧客層にマッチしていますか?
    ありとあらゆる人に見てもらいたいと、エリアを広げすぎてはいませんか?
    もしくは安易に、エリアを絞りすぎてはいませんか?

せっかくの努力も費用も、ターゲットを見誤っては意味がありません。
閲覧者ではなく、顧客を増やすために、「ターゲットを絞り、ターゲットに向けて届ける」ことが大切です。

同じ業界、同じ世代でも、商品やサービスにより顧客層は異なります

前回のコラムで例に挙げたダンススクール「G-Rockets STUDIO」様は、当初、WEBサイトより地域特化型の折り込みチラシを重視し、子どもの集客=キッズ向けのサイト構成を行っていました。

確かに、美容や健康維持のため、ダンスを楽しみたい人は、勤務地や自宅に近い総合的なスクールに通うことが予想されます。総合的なダンススクールであれば、地域特化型の戦略も有効といえるでしょう。

しかしG-Rockets STUDIO様は「現役アクロバットダンサーによる指導、本格的なレッスン」を最大の魅力とするダンススクールです。「ダンスの技術や表現力の向上」を目的とした客層は、どこで習うかよりも、より高い技術や表現力を求めています。実際、既に在籍している生徒さん達も、近隣だけでなく、関東圏から通ってきています。
近隣への折り込みチラシよりも、より広域へのアプローチが有効だと考えられました。

また、小学生や中学生が数多く通うことから、キッズ向けの構成にしたい気持ちも分かります。しかし単にダンスを習うのではなく、「将来はプロダンサーになりたい」と夢を抱く子供、「プロになってほしい」と願う親がターゲットであることを考えると、キッズ向けというよりも、スクールの実際の雰囲気やレベルを的確に伝えることを重視したサイト構成にすべきだと考えられます。

  • チラシの効果を分析したうえで出稿を取りやめ
  • ターゲット層を意識したサイトリニューアル
  • ターゲット層が日常的に利用しているスマホ対応

を行ったところ、チラシにかける広告費がなくなり、しかしコンバージョン率は大幅にアップしました。

同じダンス業界でも、ダンスのジャンルやレベル、生徒の目標など、専門性やニーズによる細分化があります。
同じ子供といっても、商品やサービスに求める内容が異なります。
自社の商品やサービスをしっかり見極めて「ターゲットを見誤らない」ことも重要です。

量よりも質にこだわる

今、あなたが「頑張って集客している人たち」は、お客様になる可能性がある人達ですか?
アクセス数が気になって、本来の目的やターゲットやを見誤ったり、見失ってはいませんか?
データではなく「今まで続けてきたことだから」という理由のみで、こだわっていませんか?
一度、思い込みやこだわりを捨てて、頭をリセットしてみてください。
そして「量より質のよいお客様の集客」を行うために、何が必要で何が不要なのか、考え、実行しましょう。

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